やらずに死ねるか案件
ずっと昔、夫と結婚する前に言ったことがある。
今生で3つ、達成したいことがある。この3つを叶えられたらもういいわ。満足かな。
ひとつは、ずっとお芝居を続けること。
もうひとつは、あなたと結婚すること。
さいごは、じぶんの名前で仕事をすること。
夫は、自分との結婚が、人生の願いの三分の一と知って少し不満があるようでしたが、自分としては、三分の一も!ってちょっとやりすぎたかしらん、なんて思っていたことは内緒。
夫との結婚は無事達成し、今年で21年目。結婚がしたい、てわけじゃなかったかもしれないけど、あの頃のわたしは夫のことが大好きで、そして実家を早く出て、生きていきたかったのでしょう。
あとの2つは、叶えたい、と今でも定期的に浮かび上がってくる。諦めたわけではないけれど、まだ遠くにあると感じていたふたつ。去年、思いがけず野外劇に参加できて、ひとつの方は細々と叶えられているのかも、と思う。
もうひとつも、叶えてみたい。
いま、ぐいっと引き寄せているところ。
なのに、どこまでも逃げまわる自分に手を焼いているところ。
歳をとって、逃げるバリエーションも減ってきた。
お酒も弱くなり、コーヒーやスイーツも摂りすぎると体が受け付けない。このご時世もあって、忙しく外を飛び回ることも減った。
子どもも手がかからなくなってきて、自分を観る時間がとれるようになってきた。
自分を観ているところ。
観るしかないのに、痛すぎて直に目をそらしてしまう。
死ぬまでにやりたいんやろ?
やれる自分になるんやろ?
ひょいっとそっちにいくのに、どうしたら一番楽にいけるか?
やって、痛快に死ねるか?
やって、毎日を新しいものにしよう。