役割をほどく
久々の新幹線。
行き先がどこであれ、乗り物で遠くへ行きたい私の欲が、ああ、いま、じわじわと満たされてるぅぅ…
家族から離れることは寂しい。自宅を出て10分ほどたった電車の中で、試合に向かう中学生をみて早くも息子を恋しく思うほどなので、自分でも笑ってしまう。
ただ遠くへ行くことが好きなのは、火星射手座のせいもあるだろうけど、日常を過ごす場所から離れることで本来の自分に戻るという点が一番大きい気がする。
家庭の中の、職場での、あらゆる人間関係の中での役割には期待が見え隠れする。
責務を果たす、という言葉で自分と相手を縛りがちになる場面が多くて息苦しくなる。
特に自分にはその傾向が強く、役割なくそこにただ居ることがしづらいほどだった。
役割を果たしていくことで円滑な社会生活が営めている面もあるので否定はできないけれど、役割への期待を外すことができれば随分平和になるのではないか…と感じてしまう。
だいたいみんな、自分が勝手にこしらえた期待にむかって腹を立てたり、かなしくなったりしているものだから。
もちろん自分ももっと安心してのびのびと、そこにただ在れるようになるだろう。
役に立たないからと他人を自分を責めることも減るだろう。
今いる場所から遠くへ行く事は、役割を解く装置。わたしにとってはじぶんを見つめる必要な時間。
昨日の夕暮れ。不思議な空。